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BASFのプラスチック添加剤、カヤックの製品寿命を向上させ、水上で過ごす夏の楽しみを増やします!

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ソーシャルディスタンスには6フィート(約2メートル)必要ですが、10フィート(約3メートル)のカヤックに乗ればそれほど難しくありません。

旅行が制限され、ソーシャルディスタンスが当たり前になったコロナ禍において、オーストラリアの人々が水遊びに癒しを求めたことで、カヤック、カヌー、パドルボートといった、ウォーターアウトドア用品の売上が伸びています。厳しかったロックダウン措置が緩和されると、アウトドア業界は、「今までにないもの」を求めて外に出ようとしている人々からの関心が高まっていることに気がつきました。

カヤックを始めとするレクリエーション用品には通常、ポリエチレン(PE)という汎用プラスチック素材が使われています。PEは優れた耐久性を持つ一方で、日光に晒されるとすぐに劣化してしまいます。日光はカヤックの美しいカラーリングを損ねるだけでなく、プラスチックに著しい経年劣化を引き起こし、深刻なダメージを与えてしまいます。一方ファイバーグラス製のカヤックは紫外線に強いとは言え、時間が経つと色が褪せ、ダメージを受けやすくなります。

でも、諦めてはいけません。オーストラリアのマトリックスポリマーズ社は、国内のカヤックメーカー数社に、加工中や耐用年数内での良好な物性の維持とポリマーの保護のためIrgastab®シリーズによる高度な安定化されたソリューションを提供しています。ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、ニュージーランドに製造工場を持つMatrix Polymersは、回転成形業界向けに、カスタマイズされた幅広い原材料を製造および提供しています。

Irgastab®は、紫外線・熱応力・酸化による劣化を防ぎ、カヤックの耐用年数を延命するのと同時に、廃棄物を削減します。

BASFアジア太平洋地域パフォーマンスケミカルズ事業部のシニア・バイスプレジデントを務めるハーマン・アルトフは、次のように述べています。「Irgastab®シリーズが持つ高度な安定化ソリューションは、製造過程を最適化することで価値を生み出し、お客様の生産性や収益性を向上させています。また、機械的に丈夫で耐候性が有するカスタム処方のプラスチック製品を作るのにも役立ちます」。

ポリエチレン製カヤックのボディは、回転成形と呼ばれる工程で製造され、厚さが均一な長い中空シェルになっています。このプロセスを採用することで、カヤックのシェルは、1つのピースもしくは、後で接合される2つの別々のピースとして成形されます。

押出成形や射出成形のような自動化された加工方法に比べて、回転成形はサイクルタイムが長いため、生産性が低く、大規模な生産には適用できないという大きな制限があります。また、空気中で溶融ポリマーが長時間さらされるため、回転成形の加工条件は非常に厳しいものとなります。

しかし、Irgastab®は、加工安定剤と光安定剤で構成された独自配合は、ポリエチレンおよびポリオレフィンの回転成形に適しており、加熱時間を短縮し初期色を低減させ、また、ガスによる変色を最小化させ、最終製品の機械的特性を向上させます。