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BASFのプラスチック添加剤、スポーツシューズのソールの早期劣化を防止

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長年にわたり、フットウエア業界はスポーツシューズに最適なソール素材を求めてさまざまな素材を試してきました。多数の材料が特定の基準において例外的な結果を示しましたが、総合的な性能評価で群を抜き、際立っていた材料が1つありました。それは、熱可塑性ポリウレタン(TPU)です。

TPU素材のソールは、高温圧力下での射出成形で得られます。TPUはソールの中でも 「オールラウンダー」 とみなされており、最も一般的に使用されています。丈夫で摩耗に強く、柔軟性があります。

しかし、TPUは紫外線に大変敏感で、光安定剤がなければ、TPUのソールは著しく黄色に変色してしまいます。

さらに、TPUのソールは、酸素、湿度、強い日光、および高温による劣化に耐える必要があります。劣化は、ポリマーの機械的特性、表面特性、構造の著しい変化、脆化および亀裂をもたらし、最終的には靴底の性能低下につながります。地球はTPU材料にとって非常に過酷な環境であることが分かります。

空気・水・日光という「人間の生活に欠かせない3要素」が、お気に入りのスニーカーを台無しにしてしまうのです。

TPUの劣化を防ぐため、UV光安定剤であるTinuvin ® PUR 866は、台湾、中国、インドのお客様に使用され、スポーツシューズブランドに求められるハイエンドな品質を実現しています。

BASFのTinuvin ® PUR 866は、他の多くの光安定剤と異なり、コンパウンディング後のT PUの初期の色に影響を与えません。また、変色を抑えることで、TPU製品のビジュアル性を維持し、ブランドを守ります。

紫外線光安定剤は最終製品にとって重要で、低添加量でも、Tinuvin ®は耐候性と長期強度を提供します。このようにしてスポーツシューズの耐用年数を延長し、天然資源を節約し、サステナビリティに貢献しています。

「独自の特性を持つTPUは、硬質または軟質、高弾性、もしくは優れた衝撃吸収特性、相応の熱安定性と耐摩耗性を備えた、様々な靴底などの最終製品に使用されます。」とBASFパフォーマンスケミカルズ事業部 アジア太平洋地域担当のシニア・バイス・プレジデント ハーマン・アルトフは語ります。「Tinuvin®光安定剤ソリューションに基づく安定化技術とより、お客様はより耐久性のあるTPUのソールを作ることができます。」

BASFは、プラスチックを紫外線から安定化させるため、徹底的な研究を行っています。製品に特有の試験は、特別な設備のある研究所やアプリケーションセンターで行われます。このプロセスで得られた知識は、新しい光安定剤ソリューションの開発に向け注ぎ込まれます。

Tinuvin®の性能は、ISO 4892-2:2013の条件に従い、耐候加速試験機のシミュレートされた環境条件下でテストされます。この国際規格は、ポリマーが実際の最終用途環境で日光に曝された時に発生する暴露効果(温度と湿度)を再現するために、湿度の存在下でテスト試料をキセノンアーク光に暴露する方法です。耐候加速試験から得られたデータに基づいて、さまざまな用途のポリマーで予想される耐久性を推定します。